アップルは、オーストラリアの反トラスト規制当局であるオーストラリア競争消費者委員会(ACCC)に対し、オーストラリアの銀行の要求に応じることは消費者にとって二重の害となると正式に回答した。同国の三大銀行は、独自の電子決済アプリをiPhoneにインストールするため、アップルとの共同交渉の承認を求めている。

先月、最大手のナショナル・オーストラリア銀行を含むこれらの銀行は、iPhoneに独自の電子決済アプリをインストールするためアップルと集団交渉する承認を求めて、反トラスト規制当局に共同申請を提出した。
モバイル決済サービス「Apple Pay」を運営するAppleは、サードパーティ製の電子決済アプリをスマートフォンにインストールすることを許可していない。銀行は、反競争法違反の疑いをかけられることなく、Appleのスマートフォンへのアクセスについて共同で交渉できるよう努めている。
しかし、ACCCは、国内3大銀行に対し、iPhoneに独自の電子決済アプリを搭載するためのAppleとの共同交渉に関する暫定承認を与えないと発表した。ACCCは10月までに最終判断を下すと予想されている。
