Re/codeによると、Appleはデータ分析・可視化企業であるMapsenseを2,500万~3,000万ドルで買収した。この買収は、Mac OS XおよびiOS向けのマップアプリの改良に必要な技術、サービス、そしておそらくは人材を獲得することが目的だったとみられる。
Mapsenseのプラットフォームと開発者ツールは、組織が「数十億行に及ぶ位置データを迅速に取り込み、分析することで、組織全体にわたってよりインテリジェントで地域に根ざしたビジネス上の意思決定を行える」ように設計されています。ユーザーはMapsenseを埋め込むことで、リアルタイムのレポート作成と分析機能を起動できます。このプラットフォームは、データドリブンな独自の地図ビジュアライゼーションを作成するためのツールを提供します。
Mapsenseユーザーは、静的画像に頼るのではなく、動的なベクターマップタイルを活用して生の地図データをレンダリングできます。このプラットフォームはクラウドベースで、数十億行に及ぶ位置データをストリーミングできるインフラストラクチャを備え、高いスケーラビリティを実現するように設計されています。

Appleは近年、地図関連企業を複数買収しています。2013年8月には、世界300以上の都市でドアツードアの交通機関、徒歩、自転車、タクシーのルート案内を提供するHopScotchを買収しました。さらにその前には、私たちのお気に入りのテクノロジー企業が、クラウドソーシングとゲームメカニズムを活用して最新の位置情報とビジネス情報データのデータベースを作成するLocationaryを買収しました。
AppleによるLocationaryの買収は、モバイルアプリがWi-Fi信号を利用して建物内のユーザーの位置を特定する方法を開発するWiFiSlamを買収した4か月後に行われました。2010年7月には、オンライン地図作成会社Poly9を買収しました。2011年10月には、詳細な3D地図を作成するC3 Technologyを買収しました。そして2009年7月には、Google Mapsに似た地図サービスを提供するPlacebaseを買収しました。
Mapsenseは、Appleによる2015年の7番目の買収となる。同社はこれまでに、拡張現実(AR)企業のMetaio、従来の中軌道GPS衛星の信号と音声・データプロバイダのIridiumの低軌道衛星の信号を組み合わせて、より高い正確性と精度、より高い信号整合性、より高い妨害耐性を提供する高信頼性全地球測位システム(iGPS)を製造するCoherent Navigation、イスラエルのカメラ技術企業LinX、NoSQLとSQLアクセスを提供する「高速で耐久性のある」NoSQLデータベースを専門とするFoundationDB、ロンドンを拠点とするデータ分析企業Acunuも買収している。