Appleは、「協調型拡張現実マップインターフェース」に関する特許(特許番号20220335699)を出願しました。これは、iPhoneの拡張現実(AR)マップアプリの機能強化に関するものです。
特許出願の背景
特許出願において、Appleは、現代の携帯電話は地図アプリを通じて位置情報を提供できると述べています。地図の表示は通常、道路網を俯瞰した俯瞰図(つまり、上から見た図)ですが、衛星画像も表示されることがあります。
しかし、ユーザーが地図の特定のビューにいる場合、3次元(3D)ビューを望む場合があります。3Dビューは、仮想カメラの視点から提供されます。通常、仮想カメラの位置は、タッチスクリーンインターフェースを介してジェスチャー(タッチ、ドラッグ、回転など)によって指定されます。

Appleは、iPhoneで3Dマップを表示することが便利になる可能性があると述べています。モバイルデバイスの位置に応じて、仮想カメラの視点が移動し、3Dマップの表示が変化する仕組みで、例えば拡張現実(AR)インターフェースや仮想現実(VR)インターフェースを介して表示されます。VRインターフェースでは3Dマップが表示され、ARインターフェースではスマートフォンで撮影したカメラ画像に3Dマップがオーバーレイ表示される可能性があります。
さらに、iPhoneユーザーは、自分のモバイルデバイスから他のユーザーのモバイルデバイスに3Dマップの特定のビューを送信し、そのビューを共有したい場合があります。例えば、都市計画担当者は、ユーザーインターフェースを使用して生成された画像を使って、3Dマップのバーチャルガイドツアーを誰かに案内したいと考えるかもしれません。
このようなユーザー生成動画はネットワーク経由で送信される可能性があり、大量の帯域幅を消費する可能性があります。そのため、Appleの特許出願には、帯域幅を低減して3Dマップビューを共有するシステムと方法も含まれています。
特許出願の概要
Appleの特許出願の概要は次のとおりです。「モバイルデバイス間で3Dマップ画像を共有するために必要な帯域幅を削減するために、いくつかの実施形態では、ユーザーのモバイルデバイス(すなわちホストデバイス)は、モバイルデバイスの物理的な位置に基づいて、3Dマップ内の原点と、原点に対する現在の仮想カメラ位置を特定することができる。モバイルデバイスは、対応する画像のレンダリングに使用するために、原点と仮想カメラ位置の両方を別のモバイルデバイス(すなわちクライアントデバイス)に送信することができる。また、クライアントデバイスは、例えば会議の準備のために、サーバーから3Dマップ画像をダウンロードすることができる。このようにして、ホストデバイスはクライアントデバイスに原点を一度送信するだけでなく、クライアントデバイスで対応する3Dマップ画像にアクセスするために使用する現在の仮想カメラ位置のデータストリームも送信することができる。」