AppleのARKitのおかげで、拡張現実(AR)がiPhoneとiPadに搭載されることが明らかになりました。そして、Appleが新たに取得した「無線測距に基づく拡張現実」に関する特許(特許番号20170228935)は、同社のARに関する長期的な計画を示唆しています。
本発明によれば、無線通信デバイス(iPhoneなど)は、電子機器やリソースなどの環境内の近接物体の位置を特定することができる。この通信技術において、iOSデバイスは、物体に関連付けられた識別子を含む送信を受信することができる。

iPhoneは、無線通信デバイスから物体までの距離および/または方向を特定することができる。例えば、iOSデバイスは、少なくとも部分的に無線測距を用いて、距離および/または方向を特定する。次に、デバイスは、距離および/または方向を示す出力情報を提示することができる。具体的には、iPhoneは、近傍領域の地図と、地図上に表示される物体を表すインジケータを表示することができる。あるいは、iOSデバイスは、近傍領域の画像と、画像上の物体を表すインジケータを表示することができる。
Appleは特許出願において、モバイルデバイスの既存のユーザーインターフェースには限界があると指摘しています。例えば、多くのインターフェース、特に小型の携帯型電子機器のインターフェースは、サイズによって制約を受けます。さらに、異なる種類の情報を直感的に区別できるような方法でユーザーインターフェース上に情報を提示することは困難な場合があります。
Appleによると、その結果、ユーザーインターフェースに表示できる情報量は制限されることが多く、表示される情報にユーザーが混乱してしまうことがよくあるという。ユーザーのフラストレーションやユーザーエクスペリエンスの低下に加え、見落とされた情報や表示されない情報によって、大きな機会損失が発生することも少なくない。Appleは、AR機能がこうした制限を克服する一つの方法だと考えている。
Appleは今夏の世界開発者会議(WWDC)でARKitを発表しました。ARKitにより、開発者は最新のコンピュータービジョン技術を活用し、現実世界のシーン上に精緻な仮想コンテンツを構築し、インタラクティブなゲーム、没入型ショッピング体験、工業デザインなどを実現できるようになります。
もちろん、Appleは米国特許商標庁に数多くの特許を申請し、そして取得しています。その多くは日の目を見ることのない発明です。しかし、どの発明が実際の製品に実現されるかは、決して予測できません。