Appleは「会場データフレームワーク」に関する特許(特許番号2018024296)を申請しました。これは、iPhoneやApple Watchユーザーが劇場、スタジアム、その他の屋内施設などの会場内を移動する際に役立つように設計されています。

iPhoneや一部のApple Watchなどのモバイルデバイスには、地理的位置を特定する機能が搭載されています。例えば、モバイルデバイスには、全地球測位システム(GPS)などの全地球衛星システムからの信号を受信する受信機が搭載されている場合があります。モバイルデバイスは、受信したGPS信号を用いて、緯度と経度を含む地理的位置を特定できます。そして、その地理的位置をディスプレイ上の仮想地図上に表示することができます。
バーチャルマップは様々なデータ形式で保存できます。モバイルデバイスは屋内を含む場所を訪れることがありますが、屋内マップは簡単に入手できない場合があります。また、マップが利用可能であっても、店舗がショッピングモールに出入りし、フロアプランが再構成されるなど、屋内空間が頻繁に変更されるため、マップが最新ではない場合があります。マップが最新であっても、屋内空間では正確なGPS信号が届かないことや、屋外空間のマップと屋内空間のマップが統合されていないことなどにより、屋内ナビゲーションが困難または利用できない場合があります。Appleはこの状況を改善したいと考えています。
Appleによる発明の概要は次のとおりです。「会場を表す情報を保存する技術が記載されています。会場データプロバイダは、会場データを会場データサービスにアップロードできます。会場データには、建物およびフロアの位置、形状、業種が含まれます。会場データサービスは、会場データを検証し、検証済みの会場データを使用して会場の調査を調査サービスに依頼できます。」
調査には、会場内の様々な場所における環境変数の測定値の記録が含まれる場合があります。位置情報サービスは、調査から位置フィンガープリントデータを生成することができます。位置フィンガープリントデータには、建物内の様々な場所における環境変数の予測測定値が含まれる場合があります。会場データサービスは、位置フィンガープリントデータをモバイルデバイスに提供することで、モバイルデバイスは環境変数のセンサー読み取り値を使用して、会場内のモバイルデバイスの位置を特定できます。
もちろん、Appleは米国特許商標庁に数多くの特許を申請し、そして取得しています。その多くは日の目を見ることのない発明です。しかし、どの発明が実際の製品に実現されるかは、決して予測できません。