Appleは、「近くのコンピューティングデバイス間でタスクを都合よくオフロードする」特許(特許番号20170164141)を取得しました。これは、同社のHandoff機能の機能性向上を示唆している可能性があります。Handoffを使用すると、Mac、iPhone、iPad、Apple Watchなど、あるデバイスで作業を開始し、別のデバイスで作業を再開しても、作業に集中できます。
例えば、iPhoneでウェブページを閲覧し、MacのSafariで続きを読むことができます。Handoffは、カレンダー、連絡先、Pages、Safariなど、多くのApple製アプリで利用できます。一部のサードパーティ製アプリもHandoffに対応している場合があります。

Appleの特許は、複数のコンピューティングデバイスがタスクを委任することでエネルギー節約を促進する技術に関するものです。各コンピューティングデバイスは、エネルギー効率が有利な状況(例えば、電源に接続されている場合)を識別し、他のデバイスのプロキシコンピューティングデバイスとして機能するように設定できます。
各コンピューティングデバイスは、電力不足(例:バッテリー残量の低下)の状況を認識し、別のコンピューティングデバイスをプロキシコンピューティングデバイスとして動作させるように設定することもできます。Appleによると、このようにしてコンピューティングデバイスは互いにタスクを委任することで、ネットワーク接続を維持し、単独でタスクを実行する際に発生する処理の冗長性を軽減または排除できるとのことです。
特許出願において、Appleは、接続技術が常に向上しているにもかかわらず、インターネット接続の提供に関わる様々なタスク(プッシュ通知、VoIP(Voice over Internet Protocol)通話、位置情報の更新など)を実行する際、コンピューティングデバイスは依然として個別に動作していると指摘しています。特に、これらのタスクを実行する際には、コンピューティングデバイス内のアプリケーションプロセッサと無線がデータの送受信と処理のために継続的に起動する必要があるため、相当量のエネルギーが消費されます。Appleは、クラスター内の2台以上のコンピューティングデバイスによって処理されるデータには重複が存在するケースが多いにもかかわらず、これらのコンピューティングデバイスは重複したデータを分離した冗長な方法で処理し続けることを考えると、これは残念なことだと述べています。同社はこの状況を変えたいと考えています。
もちろん、Appleは米国特許商標庁に数多くの特許を申請し、そして取得しています。その多くは日の目を見ることのない発明です。しかし、どの発明が実際の製品に実現されるかは、決して予測できません。