Bluetooth 5は通信範囲を4倍に、速度を2倍に、データ放送容量を800%増加

Bluetooth Special Interest Group(SIG)は、2016年末または2017年初頭にリリース予定の次期Bluetooth 5を発表し、通信範囲、速度、ブロードキャストメッセージング容量が「大幅に」向上するとしています。Appleデバイスでは来年中にサポートされる見込みです。

Bluetooth SIGのエグゼクティブディレクター、マーク・パウエル氏は、通信範囲の拡大により「堅牢で信頼性の高い」モノのインターネット(IoT)接続が実現し、家全体、建物全体、そして屋外でのユースケースが実現可能になると述べています。速度が向上すれば、データの送信速度が向上し、応答性が最適化されます。 

「ブロードキャスト容量の増大は、ビーコンや位置情報関連情報、ナビゲーションといった次世代の『コネクションレス』サービスを推進するでしょう」とパウエル氏は付け加えます。「Bluetoothのこれらの進歩は、より多くの可能性を切り開き、現在過去最高の3万社を数えるSIG加盟企業が、アクセスしやすく相互運用性の高いIoTを構築できるようにします。」

Bluetooth SIGによると、Bluetooth 5は低消費電力接続の範囲を4倍、速度を2倍に拡大するとともに、コネクションレス型データブロードキャストの容量を800%増加させます。ブロードキャストメッセージング容量の大幅な向上により、転送されるデータはよりリッチでインテリジェントになるとパウエル氏は述べています。これにより、Bluetoothデバイスの情報伝送方法が再定義され、アプリとデバイスをペアリングするモデルから、アプリのダウンロードやデバイスへの接続の必要性が低いコネクションレス型IoTへと移行するとパウエル氏は付け加えています。

ABIリサーチの主席アナリスト、パトリック・コノリー氏によると、Bluetooth対応ビーコンは2020年までに3億7100万個以上出荷されると予測されています。同リサーチグループによると、ブロードキャストメッセージ容量が8倍になるBluetooth 5は、ホームオートメーション、エンタープライズ、産業市場におけるビーコンと位置情報ベースのサービスの採用と展開をさらに促進するでしょう。