将来的には、iOSおよびwatchOSデバイスのアラーム設定は、デバイスの向きやユーザーの周囲の環境によって決定されるようになるかもしれません。Appleは「向きに基づいてアラームを調整する電子デバイス」に関する特許(特許番号9,691,260)を取得しています。
Appleは特許出願の中で、増加の一途をたどる電子機器の多くに、アラート機能によってユーザーの注意を引く機能が搭載されていると指摘しています。例えば、iPhoneやApple Watchには、振動モーター、スピーカー、ライトなどのアラート機能が搭載されています。
これらの携帯型電子機器の多くは、持ち運びに便利なため、内部の部品を小型化することで可能な限り小型化されています。こうした小型化の一環として、電子機器に搭載されている警報装置も、スペースを節約するために可能な限り小型化されることが多いです。しかし、Appleによると、これらの小型化された警報装置は、いくつかの理由から問題を引き起こす可能性があります。

まず、これらの小型警報装置は、様々な状況においてユーザーの注意を引くのに不十分な場合があります。例えば、携帯電話のユーザーがコンサートやスポーツの生中継など、周囲の騒音が大きい環境にいる場合、携帯電話の小型ライトによる視覚的な警報が見えなかったり、携帯電話に内蔵された小型スピーカーからの聴覚的な警報が聞こえなかったり、携帯電話の小型バイブレーションモーターからの振動を感知できなかったりする可能性があります。
さらに、電子機器は製造方法にわずかなばらつきがあることが多いため、電子機器内の警報装置の実際の反応は電子機器ごとに異なる場合があります。言い換えれば、電子機器の実際の製造におけるわずかなばらつきにより、警報装置を駆動する同じ力に対して電子機器が異なる反応を示す可能性があります。例えば、同じメーカー・モデルの携帯電話でも、製造公差により振動周波数が異なる場合があり、振動モーターからの同じ振動量でも、意図せずユーザーへの警報レベルが異なる場合があります。Appleは、これらの問題の1つ以上を克服するために、電子機器内の警報装置を適応的に調整する方法とシステムが望ましいと述べています。
もちろん、Appleは米国特許商標庁に数多くの特許を申請し、そして取得しています。その多くは日の目を見ることのない発明です。しかし、どの発明が実際の製品に実現されるかは、決して予測できません。