FPの記事によると、ロシアのセキュリティ機関は、ロシアの法律に従い、ロシア国内のサーバーにユーザーデータを保管するというテクノロジー大手のAppleの決定を受けて、間もなくロシア国内の何千人ものユーザーの個人データにアクセスできるようになる可能性がある。

報道によると、ロシアのメディア・電気通信を監督する政府機関であるロスコムナゾールは、Apple Russiaが2014年に制定された法律を遵守することを初めて確認した。この法律は、ロシア国民のデジタルデータを扱う企業は、ロシア国内に物理的に設置されたサーバーで処理・保管することを義務付けている。ロシアの対テロ法の下では、Appleは要請に応じてユーザーデータを復号化し、セキュリティ機関に引き渡すことを義務付けられる可能性がある。
ロシアの要求に屈することはAppleの方針に反するように見えるが、同社は以前にもロシアの要求に屈したことがある。2017年7月には、iPhone向けのLinkedInアプリが削除された。ロシア当局は、同国の個人情報保護規則に違反しているとして、アプリの削除を要求した。
FPによると、Appleがロシアのサーバーにどのようなデータを保管するのかは不明だ。メディアエージェンシーへの同社の登録書類には、処理するユーザーデータの種類として、氏名、住所、メールアドレス、電話番号が記載されている。12月25日に提出されたApple Russiaの登録書類には、ユーザーの写真、動画、文書、連絡先、メッセージを保存できるiCloudサービスについては何も記載されていない。