アップルの発明はARナビゲーションシステム、仮想インテリアデザインプランニングなどを容易にするだろう

Appleは、「仮想オブジェクトを現実環境に描画する方法および装置」に関する特許(番号20170109929)を出願しました。この特許により、現実環境にデジタルオブジェクトを描画することが可能になります。この技術大手は、この技術が自動車、インテリアデザイン計画、工場計画、製品開発におけるプロトタイプ構築や試験構築といった拡張現実(AR)アプリケーションに役立つと述べています。 

本発明の用途の一つとして、実際の部屋を仮想的に変更することが挙げられます。例えば、空きスペースが必要な部屋に仮想的な家具を配置するといった用途です。拡張現実技術の利点は、オブジェクトを実際の環境内で表示できることです。例えば、木製の床の上やキャビネットの前に置かれた木製のテーブルなどを表示できます。これにより、実際の家具を物理的に移動させることなく、仮想的にシーンから取り除いたり、部屋の中での位置を変更したりすることが可能になります。 

本発明は、部屋の計画だけでなく、他の拡張現実(AR)アプリケーション、例えば車載ARナビゲーションシステムにも応用できます。おそらく、CarPlayの次期バージョンにも搭載されるでしょう。

Appleの発明は、記録装置(おそらくiPhone)を用いて現実環境の2次元画像を生成し、現実環境の少なくとも1つの構成要素に対する記録装置の位置を特定する。そして、現実環境の少なくとも1つの領域を2次元画像上で分割し、現実環境の残りの部分と区別して、少なくとも1つのセグメントを識別する。 

本発明は、対応するセグメンテーションデータを提供し、仮想オブジェクトを現実環境の2次元画像と融合させる際に、「現実環境のセグメントの少なくとも一部が現実環境の画像から除去されるようにセグメンテーションデータを考慮する」という手法を用いて行う。本発明により、現実環境との融合時に発生する仮想オブジェクトと現実オブジェクトの衝突を、現実にほぼ近い形で表現することができる。

もちろん、Appleは米国特許商標庁に数多くの特許を申請し、そして取得しています。その多くは日の目を見ることのない発明です。しかし、どの発明が実際の製品に実現されるかは、決して予測できません。