これはiPadにとって朗報となるかもしれない。インターナショナル・データ・コーポレーション(IDC)のワールドワイド・クォータリー・タブレット・トラッカーによる最新の予測によると、2016年の世界のタブレット出荷台数は前年比12%減少し、年間出荷台数は1億8,230万台にとどまると予想されている。IDCは、2018年には市場が回復すると予測しているものの、着脱式タブレットの普及が徐々に進むため、成長率は1桁台前半にとどまるとしている。
「薄型軽量設計とタッチスクリーンの組み合わせによるメリットは、デタッチャブルタブレット市場の成長を後押ししていますが、スリム型やコンバーチブル型のノートパソコンの人気が高まるにつれ、PC市場にも波及しています」と、IDCのワールドワイド・クォータリー・モバイル・デバイス・トラッカーのシニアリサーチアナリスト、ジテシュ・ウブラニ氏は述べています。「ノートパソコンとタブレットの平均販売価格は近い将来上昇すると予想されるため、これはベンダーにとって歓迎すべき変化です。」

地理的な観点から見ると、新興市場は2018年まで成長が鈍化し、その後2年間は成長が停滞する見込みです。これらの市場ではデタッチャブル端末セグメントの成長が見込まれますが、スレート型タブレットの大幅な減少により、2020年まで成長は見込めません(IDCはiPad Proを「デタッチャブル」と見なしています)。一方、成熟市場では、スレート型タブレットの減少がデタッチャブル端末の成長によって相殺されるため、2020年まで1桁台のプラス成長が見込まれると、調査グループは指摘しています。
IDCのタブレット担当リサーチディレクター、ジャン・フィリップ・ブシャール氏は、「デタッチャブルタブレットへの移行は避けられませんが、スレートタブレット(キーボードが接続できないタブレット)は、AmazonのKindle Fireポートフォリオの最近の結果からも明らかなように、依然として重要な存在であり続けるでしょう。超低価格とIoT(モノのインターネット)を軸としたエコシステムの拡大に後押しされ、スレートタブレットはデタッチャブルタブレットの2倍以上のシェアを占め、2020年には1億2,400万台が出荷されると予測されています。」と述べています。
