医療機関がモバイルデバイスを管理する上で、セキュリティは最大の懸念事項です。しかし、医療機関のIT意思決定者の4分の1以上が、自社のモバイルデバイス管理(MDM)ソリューションに十分な信頼を置いていません。これは、Apple管理を専門とするJamfの委託を受け、Vanson Bourneが実施した世界的な独立調査に基づく、新しいレポート「医療におけるモビリティの現状」の主要な調査結果です。

「病院やクリニックにおけるiPadなどのモバイルデバイスの導入は、医療提供者によるケアの提供方法や患者とのやり取りに革命をもたらしています。しかし、この課題を解決する鍵となるのは、適切なMDMソリューションと戦略の導入です」と、Jamfの製品管理およびマーケティング担当バイスプレジデントであるデイブ・アランピ氏は述べています。「モバイルデバイスと堅牢なモバイルデバイス管理テクノロジーを組み合わせることで、医療機関は効率的、一貫性があり、かつ安全にデバイスの導入、管理、データ消去を行うことができます。」
この調査では、堅牢なMDM戦略を策定していない医療機関におけるモバイルデバイスの導入に関する課題が浮き彫りになっています。米国、英国、フランス、ドイツ、オーストラリアのあらゆる規模の医療機関に所属するIT意思決定者550名を対象にインタビュー調査を実施しました。
報告書によると、現在、83%の組織が医師や看護師を含む介護スタッフにモバイルデバイス(スマートフォンまたはタブレット)を提供しています。調査回答者の32%は、今後2年間で外来患者にもモバイルデバイスの利用を拡大したいと回答しています。しかし、回答者がスタッフのモバイルデバイス管理における最大の懸念事項として、セキュリティ(83%)、データプライバシー(77%)、従業員の不適切な使用(49%)を挙げており、不安は依然として残っています。
84%の回答者が自社がHIPAA(医療保険の携行性と責任に関する法律)に準拠していると回答している一方で、ほぼ半数は、規制の変更に迅速に対応できる組織能力に自信がありません。この自信のなさは、そもそもモバイルデバイス戦略を導入した主な理由として、スタッフが移動中に機密性の高い患者の医療記録にアクセスできるようにすることを挙げている回答者の40%を考えると、好ましい兆候とは言えません。
MDMソリューションを導入済み、または導入を計画している組織の大多数は、モバイルデバイス導入の最大のメリットとして、時間の節約(80%)と従業員の生産性向上(79%)を挙げています。プラスの影響としては、患者データへのアクセスの容易化(63%)、患者のターンアラウンドの迅速化(51%)、医療記録のセキュリティ強化(48%)などが挙げられます。しかしながら、MDM戦略を導入済みの組織の回答者の27%は、現在のソリューションにあまり自信がないと回答しています。
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