AppleはiPhoneの耐水性、さらには防水性の向上に取り組む中で、スマートフォンが濡れた状態でもタッチディスプレイを使いやすくする技術の開発にも取り組んでいます。新たに取得された特許（特許番号10,642,418）は、「濡れた環境における指のトラッキング」に関するものです。
Appleは特許出願において、タッチセンサーパネルで検知されるタッチのすべてがユーザーによる意図した入力であるとは限らないと指摘しています。例えば、タッチセンサーパネルの表面に水滴が付着した場合、タッチとして検知される可能性があります。特に、デバイスの金属製ハウジングや指に接触したタッチセンサー面上の水滴は接地され、指によるタッチとして認識される可能性があります。
その結果、水（またはその他の意図しない接触）によってデバイスが意図しない動作を起こす可能性があります。Appleは、特に湿った環境において、これがユーザーエクスペリエンスに悪影響を及ぼす可能性があると述べており、このテクノロジー大手はそのような事態を望んでいません。
この特許の概要は次のとおりです。タッチセンシティブデバイスのタッチ入力処理は、タッチセンシティブ面上で検出された意図しない接触をフィルタリングすることで改善できます。特に湿潤環境では、タッチセンシティブ面上の水が誤ってタッチ入力として検出され、タッチ性能が低下する可能性があります。いくつかの例では、計算負荷の高いタッチ処理の前に、入力パッチをタッチパッチと非タッチパッチに分類できます。
意図しないタッチを非タッチパッチとしてフィルタリングすることで、処理要件を削減し、消費電力を削減できます。さらに、入力パッチを分類することで、濡れた環境におけるタッチ性能を向上させることができます。いくつかの例では、エッジタッチノードの特性に基づいて、入力パッチをタッチパッチまたは非タッチパッチに分類できます。また、状態ベースの信号閾値に基づいて、入力パッチをタッチパッチまたは非タッチパッチに分類できる場合もあります。
