ストラテジー・アナリティクス調査グループによると、2016年第3四半期はビジネス向けスマートフォンの業績が堅調だったものの、ビジネス向けタブレット市場は市場の飽和と製品ライフサイクルの長期化により、引き続き苦戦している。
最新の四半期レポート「Global Business Smartphone Quarterly Tracking Q3 2016」および「Global Business Tablet Quarterly Tracking Q3 2016」によると、2016年第3四半期の世界のビジネス向けスマートフォンの出荷台数は前年比19.4%増の1億1,220万台に達した一方、世界におけるビジネス向けタブレットの出荷台数は2016年第3四半期に1,680万台に落ち込み、前年の1,930万台から12.9%減少しました。

「ビジネススマートフォンの成長は、アジア太平洋地域および中東・アフリカのビジネスユーザーの間での堅調な普及と、Apple iPhone 7の発売により改善しました。2016年第3四半期には、Windows 10スマートフォンの出荷が引き続き低迷し、Blackberryが自社製スマートフォンの製造からの撤退を発表する中、AndroidおよびiOSデバイスが、全世界のビジネス用途スマートフォン出荷の99.5%以上を占めました」と、Strategy Analyticsのモバイルワークフォース戦略(MWS)レポートの著者でシニアアナリストのジーナ・ルク氏は述べています。
Strategy Analyticsのエンタープライズリサーチ担当エグゼクティブディレクター、アンドリュー・ブラウン氏は次のように述べています。「2016年第3四半期のビジネスタブレットの業績は期待外れでした。AppleとSamsungが引き続きビジネスタブレット市場をリードしているものの、iOS搭載タブレットの出荷台数は前年比20.4%減、Android搭載タブレットの出荷台数も14.1%減となりました。明るい材料としてはMicrosoftのWindowsタブレットの出荷台数が前年比10.8%増と好調でした。従来型PCベンダーによるモデル投入の増加に伴い、Windowsのシェアは引き続き拡大しています。これは、従来型ビジネスノートパソコン市場におけるシェアのカニバリゼーションによる影響もある一方で、ビジネス環境において、他ベンダーがWindowsが主流のクライアント環境への進出に苦戦していることも示しています。」
