Appleは「拡張現実マップ」に関する特許(特許番号20200386570)を申請しており、iPhoneとiPadの拡張現実(AR)機能を将来的に強化する方法を検討していることが明らかになった。
ARシステムは、撮影した画像や動画ストリームといった形で、現実世界に付加情報を提供します。Appleは特許出願において、多くの場合、このようなシステムは携帯型電子機器の画像処理・表示機能を活用し、動画フィードと動画内の物体を記述するデータを組み合わせると述べています。例えば、動画内の物体を記述するデータは、近隣の興味のある場所を検索した結果である場合もあります。

例えば、外国の都市を訪れたユーザーは、携帯型通信機器を向けて特定の景色のビデオストリームを撮影できます。ユーザーは「美術館」などの検索語を入力することもできます。システムは、撮影したビデオストリームに、ビデオストリームの視野内にある近隣の美術館に関連する検索語の検索結果情報を追加します。これにより、ユーザーは検索エンジンから得られる追加情報で、現実の世界を補完することができます。
しかし、Appleが指摘しているように、ユーザーが美術館を訪れたい場合、美術館までの道順を知るには、アプリケーションを切り替えるか、少なくとも拡張現実ビューから切り替える必要があります。このようなシステムは、方向感覚の乏しいユーザーを誘導できず、現実世界の物体と道順を関連付けて考えざるを得なくなる場合があります。こうした切り替えは、必ずしも見た目ほど簡単ではありません。例えば、メインストリートを北へ進むように指示する場合、ユーザーは北の方向を認識できると想定しています。
さらに、道路標識が欠落していたり判読できなかったりすることもあり、ユーザーは誘導ルートを見つけるのが困難になります。Appleは、iPhoneやiPadでこのような問題が発生することを望んでいません。
Appleによる特許出願の概要は以下のとおりです。「携帯型通信機器は、リアルタイムのビデオストリームをキャプチャして表示できます。携帯型通信機器は、携帯型通信機器の地理的位置とカメラの方向を検出します。携帯型通信機器の地理的位置から関心地点までの経路が特定されます。キャプチャされたビデオストリームには、関心地点への移動方向を示すインジケータが視覚的に追加されます。インジケータは、キャプチャされたリアルタイムのビデオストリームに重ねて表示されます。」