アップル、ドイツでiPhone 7とiPhone 8の販売を再開へ

アップルは、昨年禁止された旧型のiPhoneモデル(iPhone 7とiPhone 8)の販売をドイツの店舗で再開すると発表したが、対象となるのは、同社と世界的な法廷闘争を繰り広げている世界最大のモバイルチップ供給業者、クアルコム製のチップのみとなる。

ロイター通信によると、アップルは、12月にクアルコムがドイツでアップルに対して勝訴した特許侵害訴訟に応じるため、ドイツ向けiPhoneでインテル社製のチップの一部を使用することをやめる以外に「選択肢がなかった」と述べた。

「クアルコムは、Appleを彼らの恐喝的な要求に屈服させるため、当社製品に対する差し止め命令を行使しようとしています。多くの場合、彼らは自社が購入した特許や、携帯電話技術とは全く関係のない特許を利用して、Appleやその他の業界関係者を困らせています」とAppleの広報担当者は述べた。「ドイツのお客様にすべてのiPhoneモデルを再びお届けするためには、インテル製チップの使用を中止し、クアルコム製チップを搭載したiPhoneをドイツで出荷する以外に選択肢はありません。クアルコムはあらゆる手段を使って競争を排除しようとしており、消費者に損害を与え、業界のイノベーションを阻害しています。」

2018年12月、ミュンヘン地方裁判所は、AppleがQualcommのスマートフォン向け特許取得済み省電力技術を侵害しているとの判決を下しました。このテクノロジー大手は、ドイツにおけるすべての侵害iPhoneの販売、販売の申し出、および販売目的の輸入を停止するよう命じられました。また、裁判所はAppleに対し、ドイツ国内の第三者再販業者から侵害iPhoneを回収するよう命じました。